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【過去問解説】筑波大2021〔数学〕

Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル

・問題集の例題のような易しい問題

・教科書の演習問題のような基本的な問題

・入試でよく見かけるありきたりな典型問題


Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)

・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題

・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題

・理解力が問われる問題

・計算がやや煩雑な問題


Cレベル →入試発展レベル

・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題​

・様々な手法を用いる問題

・計算がとても煩雑な問題


Dレベル → 難問レベル

・高度な思考力が要求されるような問題

・方針を立てにくい問題


総合評価

2020年と大きく変わり、選択問題が4題に(前年まで5題)。1問発展的な問題があるが、難易度はほぼ変わっていないため時間の余裕が大きくなったのがポイント。

しっかり落ち着いて、図示や論述を丁寧に行いたい。



〔1〕座標(円):Bレベル(20min以内で完答したい)

図示でイメージができたかどうか。

筑波大は全体を通して、図示が必要な問題が多い。しっかり必要に応じて手際よく図示しながら状況を把握したい。


(1)Aレベル(7min)

2円が外接する条件を立式するだけ。

公式でゴリ押してもいいし、解答のように図示して解いても問題ない。


(2)Aレベル(4min)

(1)の状況を図示するか、理解していればすぐに出せるだろう。

人によっては「直線O1O2の方程式を求めて、円との交点だから連立」で求めるかも知れないが、時間がかかるため却下。


(3)Bレベル(10min)

2円の共通接線の問題は、「相似」「代表角(30,45,60)みつける」ようにして図形的に解こう。Focusやチャートなどでは「接線をy=mx+nとおいて点と直線の距離公式で頑張る」解答がのっているが、よろしくない(計算練習としてならよいが…)。


〔2〕三角関数・高次方程式:総合Bレベル(20min以内で解答したい)


(1)Aレベル(4min)

いつもの。


(2)Bレベル(8min)

対称式の計算問題。容易。cos4θもバラせばいいが、「2θ+2θ」でバラしたほうが計算が容易。なぜなら対称式だから。「3θ+θ」でばらすと対称性が崩れて計算が面倒になる。


(3)Bレベル(8min)

(2)を等号で結べばok。4次方程式になるが、いつも通り「気合で解を1つ見つけて筆算」しよう。tの範囲に気をつけて、√17を不等式ではさんで解を吟味しよう。

〔3〕空間座標・ベクトル:総合Bレベル(30min以内で完答したい)


(1)Bレベル(20min)

点Sの条件として「平面ABC上」と「RS⊥平面ABC」を立式していつも通り計算するだけ。これまたいつも通り計算が煩雑になるため、ミスなく丁寧にこなしたい。


(2)Aレベル(7min)

「三角形ABCの内部または周」を「s≧0,t≧0,s+t≦1」とできたかどうか。いつもの問題は「s≧0,t≧0,s+t≦1」ならば「三角形ABCの内部または周」なので逆パターンに気づきたい。


〔4〕微分(接線・不等式)・積分(面積):総合Cレベル(30min程度で解答したい)

(1)Aレベル(8min)

「2曲線が接するなら、f(t)=g(t)かつf’(t)=g’(t)」を立式するだけ。


(2)Aレベル(8min)

素直に積分するだけ。容易。


(3)Cレベル(14min)

計算がめんどくさい。そもそも求値式を式変形して示すべき式を簡略化(?)しないとまともに計算できないし、したところで3階微分まで求めないと正負が分からない。


〔5〕座標・極限:総合Bレベル(30min以内で完答したい)


(1)Bレベル(15min)

図示して、三角形の面積(S(n)+T(n))を求める。

直線の方程式を求めるなどしても良いが、図形的に相似の比を用いて求めたほうが楽。


(2)Bレベル(15min)

S(n)の面積が求められるかどうか。

いつもは扇形から三角形を引くタイプだが、今回は扇形から扇形を引く。


〔6〕複素数平面:総合Bレベル(20min程度で完答したい)

(1)Aレベル(5min)

具体化して図示すればいいだけ。変になす角が60°であること(α/Β=cos60+isin60)を示そうとするとめんどくさい。


(2)Bレベル(5min)

-zとzが原点対称であることを用いれば容易。

変にzの軌跡を、方程式で表そうとすると時間がかかって解き終わらない。(3)Bレベル(10min)

z^2の軌跡を求める必要はない。共有点を求めれば良いだけなので、方程式を解くだけ。(2)をどうやって使うかがポイント。これもやはり図形的に解いたほうが解きやすい。今回の複素数は全体的に「数式でゴリ押した人は解き終わらず」「図形的に解いた人が合格する」テストに見える。


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