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【過去問解説】筑波大2022〔数学〕

Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル

・問題集の例題のような易しい問題

・教科書の演習問題のような基本的な問題

・入試でよく見かけるありきたりな典型問題


Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)

・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題

・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題

・理解力が問われる問題

・計算がやや煩雑な問題


Cレベル →入試発展レベル

・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題​

・様々な手法を用いる問題

・計算がとても煩雑な問題


Dレベル → 難問レベル

・高度な思考力が要求されるような問題

・方針を立てにくい問題


総合評価

2021年と同様、選択問題が4題。(2020年まで5題)。難易度は落ち着き入試基本問題ばかりに。時間の余裕はあるため、しっかり落ち着いて、図示や論述を丁寧に行いたい。


〔1〕座標:Bレベル(30min以内で完答したい)

図示でイメージができたかどうか。

筑波大は全体を通して、図示が必要な問題が多い。しっかり必要に応じて手際よく図示しながら状況を把握したい。


(1)Aレベル(5min)

接線の公式に当てはめれば容易。


(2)Bレベル(10min)

「円と放物線が接する」の問題パターンは色々あるが、今回は難しいこと考えず「2曲線が接する」条件を立式できれば解ける。しかし、いつもの微分で立式するような形ではないので、手間取った人もいるかも知れない。


(3)Bレベル(15min)

(2)でpをtで表しているので、同様に面積をtで表して関数の最大最小へ。

そうすると分数関数の最大最小になるため、相加相乗平均の不等式で最小値を求める。


〔2〕確率・対数:総合Bレベル(20min程度で解答したい)


(1)Aレベル(6min)

状況を把握するための具体化問題。容易。


(2)Aレベル(6min)

確率漸化式を立式するだけ。状況も平易なものなので、演習していた人は簡単だっただろう。「筑波は確率を出題しない」は嘘になった。


(3)Bレベル(8min)

特性方程式のタイプの漸化式。解くのは容易。

求めた一般項を与えられた不等式に代入して、それを解けばよい。

しかし、log_{10}3が近似値ではなく、不等式で表されているタイプなので、nの両端を不等式で挟んでnの候補を絞る必要がある。数年前から京都大学などでこの形式を出題し始めている。地方国公立に降りてくるのもそろそろか。


〔3〕ベクトル(平行四辺形):総合Bレベル(20min程度で完答したい)


(1)Aレベル(6min)

言われた通り立式するだけ。

t:(1-t)の向き(場所)を書き間違えないように。


(2)Aレベル(4min)

不安になるぐらい簡単。


(3)Bレベル(10min)

kを3まで持っていくのが大変。(1)でやったことを繰り返すだけだが、図が小さいと情報が見にくく、途中で自分が何をやっているのか分からなくなりそう。

(1)と(2)までで時間の余裕はあるはずなので、丁寧に処理したい。


〔4〕微積分(面積):総合Bレベル(25min以内で解答したい)


(1)Bレベル(14min)

C1=C2を立式して、文字定数を分離し、解の個数に帰着させよう。

f’(x)の符号を調べるのが少し面倒。計算ミスしないよう丁寧に処理しよう。


(2)Bレベル(11min)

面積を求めるために図示が必要だが、まともに図示してたら終わらない。(1)の内容をもとから上下関係だけは求められるため、スムーズに立式しよう。


〔5〕微分(法線/最大値):総合Bレベル(30min以内で完答したい)


(1)Bレベル(10min)

法線の方程式を求めるときに、傾きを求めてやろうとすると分母に文字が来るため「0」か「0じゃないか」の場合分けが必要になり記述が面倒。ベクトルで立式できるといいね。


(2)Bレベル(10min)

「大きい方から小さい方を引いて、正であることを示す」のパターン。

正負が分かるまで微分して、いつも通り記述するだけ。


(3)Bレベル(10min)

絶対値があるため、正負で場合分けが必要。その後、増減表を書くが、正負をまとめて書くようにしよう。あくまで同じグラフなので増減表を分けるのは良くない。

ここで、最大値の候補が2つ出てくるため、これの大小を比較するのに(2)を使う。思いつかなくても最大・最小の候補を出すところまでは確実にできるように。


〔6〕複素数平面:総合Bレベル(30min程度で完答したい)


(1)Aレベル(5min)

実部/虚部に条件がついている場合は、複素数zのまま計算するのは条件を反映させにくい。そのためz=a+biとおこう。


(2)Bレベル(5min)

(II)の同一直線上を立式できるかがポイント。そのうえで、方程式を解くことができるかが合否を分けるであろう。


(3)Bレベル(20min)

「wの式をzについて解く→(2)の条件式に代入して満たす図形を求める」のいつもの流れの問題。(2)の数式も2つあるので計算が少しめんどくさい。その上で、(1)の条件を忘れないようにしないといけないため、満点が取りにくい問題だろう。


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