国立医学部の受験では、2~3点差で合否が決まってしまう事が多々あります。
実力が拮抗している何十人がひしめき合っているため、非常に熾烈な戦いになります。
そんな中で合格点をとるために必要になる力が「解ける問題を確実にミス無く解ききる力」と「所見の問題も解けると思える精神力」です。
国立医学部を目指して勉強してきた生徒であれば、典型問題や各大学頻出問題では得点差がほとんどつきません。差がつきやすいのは「あまり見ないが難易度的には標準レベルの問題」です。
ではどのようにしたらこの「解ける問題を確実にミス無く解ききる力」と「所見の問題も解けると思える精神力」を身に付けることができるのでしょうか。
それは志望校の入試問題よりも1ランク難しい参考書を受験勉強計画に組み込むことです。
実際より少し難しいレベルの問題演習をつむことで
①実際の入試問題がやさしく感じられる
②所見問題への抵抗感が薄まる
というメリットがあります。
「①実際の入試問題がやさしく感じられる」効果は「解ける問題を確実にミス無く解ききる力」が身につきます。実際の入試本番では、緊張やプレッシャーにより自分本来の力を出せることは希です。たとえば自習では発展レベルの問題を解ききれる実力がある生徒でも受験本番では発展レベルの問題を解ききることは難しいです。浪人生等は実際の受験を思い出せば痛いほど分かるのではないでしょうか。
「②初見問題への抵抗感が薄まる」については、実際より少しレベルの高い問題演習をむことで初見問題への対応力等が身につきます。初めて見る問題を目にすれば、不安にもなりますしそれほど難しくなくとも見たことないだけで難問だと感じてしまう生徒が多いです。これでは本来の力を出すことはやはり難しくなってしまうでしょう。
受験計画を立てるときには、入試の典型問題を解けるようにするための期間の後、過去問を解き始めるのではなく、その前に志望校の傾向に合わせた1ランク上の参考書をやる期間も作っておかなければなりません。
特に数英ではこの1ランク上の参考書を組み込んでおきたいです。
たとえば数学では「やさしい理系数学」や「新数学演習」など、英語では「大学入試 全レベル問題集⑥」や「合格へ導く英語長文 Rise 読解演習 4」などです。
このようなレベルの高い参考書をやり切るのには時間がかかるものですが、過去問と平行しながらやるなどの工夫のもと、確実にやり切っておきたいです。
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