Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル
・問題集の例題のような易しい問題
・教科書の演習問題のような基本的な問題
・入試でよく見かけるありきたりな典型問題
Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)
・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題
・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題
・理解力が問われる問題
・計算がやや煩雑な問題
Cレベル →入試発展レベル
・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題
・様々な手法を用いる問題
・計算がとても煩雑な問題
Dレベル → 難問レベル
・高度な思考力が要求されるような問題
・方針を立てにくい問題
総合評価
2017年に比べるとやや難易度は下がったかなという印象。それでも発展レベルの問題もあり油断はできない。
6題中5題を選択解答の場合、制限時間(120min)に対して問題量が多く計算もボリューミーである。まともにやると大問1つぐらいが解き終わらない可能性が高い。
まずはじめに、解けそうな問題、解けなそうな問題をしっかり把握して、合格点を目指したい。
〔1〕座標・三角関数・整数:Bレベル(25min以内で完答したい)
図示でイメージができたかどうか。
筑波大は全体を通して、図示が必要な問題が多い。しっかり必要に応じて手際よく図示しながら状況を把握したい。
(1)Bレベル(15min)
座標平面における内心と外心の問題。「内心⇔核の二等分線の交点」「外心⇔垂直二等分線の交点」がわかっていれば、計算練習。図示して状況を把握する力に加えて、計算が意外と面倒なのでしっかり処理する計算力が必要。
(2)Bレベル(10min)
S(a)はただの積分計算。1/6公式を使ってぱぱっと求めよう。
その後は、整数問題あるあるの「範囲を絞ってしらみつぶし」で答えまで求められる。
〔2〕座標・積分(面積):総合Bレベル(20min程度で解答したい)
(1)Bレベル(7min)
解答では「連立して重解」の方針で解いているが、「原点から2本の接線を引く」で解いても良い。どちらにしろ、計算がめんどくさいのでしっかりミスなく解くべし。
(2)Aレベル(7min)
よく見る形の求積問題。面積を公式で覚えていても、記述式の答案の場合はインテグラルまでは書かなければ減点される可能性があるため注意。解答では途中に計算を楽する方法を使っている。ぜひ参考にしてほしい。
(3)Bレベル(6min)
垂直条件を立式して、qを消去してpだけでSを表せば、相加・相乗平均の関係を使ってほしそうな顔をしてるのに気づくだろう。
〔3〕ベクトル・数列:総合Bレベル(30min以内で完答したい)
(1)Aレベル(10min)
図示が必要なので、手際よく図示しながら漸化式を立式すべし。
筑波大は他大に比べて、図示が必要な問題が多いので、もし図示で手こずった人は練習しておこう。
(2)Aレベル(7min)
「線分P{n+1}Q{n}上にある⇔OP{n+1}とOQ{n+1}で表したときの係数の和が1」にもっていけるかどうか。イーズではそのまま教えているので容易。チャートやFocusでやってる場合は別解にあるのでそこまで読めてるかどうか。
(3)Bレベル(10min)
格子点の問題。格子点の問題としてはひねりもなく一般的な問題。
格子点の問題演習をしっかりできてたかどうかで差がついた問題といえるだろう。
〔4〕三角関数・積分(体積):総合Cレベル(30min程度で解答したい)
(1)Aレベル(8min)
ただの三角関数を含む方程式の問題。三角関数の最大・最小問題で頻出の「2次の項しかなければ2θにそろえて合成」を方程式のときにも思いつけるかどうか。
(2)Cレベル(20min)
ただの部分積分。だが計算がめんどくさすぎる。「倍角で次数を下げてから積分」「tan3/8πなどを半角の公式を使って求める」などポイントが詰まっている問題。試験本番にこの計算量を処理しきるのは大変。
〔5〕微分・数列の極限:総合Bレベル(25min以内で完答したい)
(1)Bレベル(10min)
f(π)はただの計算問題。不等式証明もインテグラル微分を行うだけ。
(2)Bレベル(7min)
「項(an)と数字の大小なら帰納法」を覚えてるかどうか。
(3)Bレベル(7min)
解けない漸化式と極限の問題。普段は帰納法の途中過程から不等式を導いて極限まで持ってくことになるが、今回はそれができない。((2)にそれっぽい式が見当たらない)
そんなときは平均値の定理から導こう。そもそも現役生は平均値の定理に馴染みがないかもしれない。2018年神戸大などで類題があるので、不安な人は演習しておこう。
〔6〕複素数平面:総合Bレベル(20min程度で完答したい)
(1)Aレベル(7min)
図示をして角θの条件などを整理して導く。
筑波大あるあるの図示必須問題。さらに条件をうまく使う。
(2)Aレベル(6min)
(1)の90°の条件を立式して、それを図示する。
何倍するかが分からず手がとまってしまった人もいるかも知れないが、わからないものをそのまま変数で置けばいいね。
(3)Bレベル(7min)
条件をそのまま立式すれば、媒介変数とすればよい。(2)と合わせて除外点があることに注意しよう。
軌跡の中身は横向きの放物線。久しぶりの2次曲線。難しくはない基礎的な2次曲線。
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