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【過去問解説】筑波大2024〔数学〕

Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル

・問題集の例題のような易しい問題

・教科書の演習問題のような基本的な問題

・入試でよく見かけるありきたりな典型問題

Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)

・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題

・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題

・理解力が問われる問題

・計算がやや煩雑な問題

Cレベル →入試発展レベル

・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題​

・様々な手法を用いる問題

・計算がとても煩雑な問題

Dレベル → 難問レベル

・高度な思考力が要求されるような問題

・方針を立てにくい問題


総合評価

2023年と同様、選択問題が4題。難易度は入試基本問題ばかり。複素数平面が少し難しいため、選択しないほうが無難だっただろう。時間の余裕も充分にあるため、しっかり落ち着いて、図示や論述を丁寧に行いたい。


〔1〕微分法/座標:Bレベル(25min以内で完答したい)

(1)Aレベル(7min)

角の二等分線の定理に基づいて、線分比を求められればあとは内分の公式に当てはめれば終了。

(2)Bレベル(10min)

ADは「ACを伸ばして」「OD⊥AC」をいつも通り立式しよう。

計算はめんどくさいが、よくやる計算のため正確に処理したい。試験本番では緊張してこういうのミスしやすい環境だから、練習で間違えるようじゃぁまだまだ。

(3)Bレベル(8min)

面積比で考えれば計算も容易。引き伸ばす/縮めるで考えよう。


〔2〕対数関数・座標・積分(面積):総合Bレベル(30min程度で解答したい)

(1)Bレベル(7min)

相加相乗平均に気づけるかどうか。

logyxとlogxyが逆数であることは公式として覚えておこう。

(2)Bレベル(10min)

よくある図示の問題。

今回は1<x<yの関係があるため、logxy>0となる。だから分母を払うときに正負を意識せず素直に計算で求められる。

(3)Bレベル(13min)

図示を丁寧に行おう。円が入るとみんな適当に書いちゃうから、交点を求めてしっかり図示をするべし。

「円を含むなら面積なら、面積パズル(大きめに求めていらないところ削る)」考えてやろう。数学が得意な子に限って、分割でちまちま積分計算し始めることが多い。

また、扇形の面積は必ず中心角が必要なので代表角(30°,45°,60°)を探そう。


〔3〕微分(接線):総合Bレベル(20min程度で完答したい)

(1)Aレベル(4min)

簡単すぎて心配になるレベル。

(2)Aレベル(7min)

素直に連立して解を求めよう。x=tで重解をもつことを常識にしておけば計算ミスもなくスムーズに求められるだろう。2023でも出てる。

積の最小はt^2について平方完成すればいいだけなので容易。

(3)Bレベル(9min)

「座標で垂直なら、傾き同士掛けてマイナス1」にあてはめるところまではできるだろう。そこからどうするかだが、「sが存在するためのtの条件」なので「sについての実数条件(s^2>0,sの2次方程式の判別式が正)」を立式すれば良いのかと思えれば解答になる。


〔4〕積分(体積):総合Bレベル(30min以内で解答したい)

(1)Aレベル(5min)

部分積分で求めればいいだけ。

(2)Bレベル(15min)

媒介変数なら6段重ねの増減表を書こう。慣れが必要だが、慣れればすぐ書けるようになるため、差がつきやすい問題だっただろう。

(3)Bレベル(10min)

いつもの。時間があるため、記述や計算過程を丁寧に書こう。


〔5〕微分(極値):総合Bレベル(25min以内で完答したい)

(1)Bレベル(12min)

見た目がゴツいが、f’(x)を計算して、正負を調べるだけ。

計算ミスしないように丁寧に計算しよう。

(2)Bレベル(13min)

「極値をとらないなら、正負が変化しない」ことに気づくだろう。

そこから、「でも、sin2xは確実に符号変化するから無理じゃない?」で思考停止しないように。

その分、二次式の方で帳尻が合えばいい。


〔6〕複素数平面:総合Cレベル(30min以内で完答したい)

(1)Aレベル(8min)

「純虚数なら、和がゼロ」で計算するのみ。

(2)Bレベル(10min)

何を示せばいいかが分からず手が止まる人も多かったのではないか。試験本番ならその時点で飛ばしたほうがいい問題。

具体的にβを求めても良いが、解答では純虚数として「ti」とおき、βについて式変形をした。それが直線の方程式に見えれば、虚軸との交点が1つとして証明が完了する。

また、どんな直線かは分からずとも、直線であることが分かれば、虚軸との交点は1つ存在するので証明完了としてよい。

(3)Bレベル(12min)

(2)の直線の方程式が青いベクトルに垂直であることが分かれば、図形的に考えて解けるだろうが、気づかない。発想力が必要な問題。


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