【過去問解説】筑波大2023〔数学〕
- 諒介 高橋
- 10月30日
- 読了時間: 4分
Aレベル → 教科書例題レベル~教科書演習問題レベル
・問題集の例題のような易しい問題
・教科書の演習問題のような基本的な問題
・入試でよく見かけるありきたりな典型問題
Bレベル → 入試標準レベル(教科書発展問題レベル)
・頻出ではなくとも基本的な手法で解ける問題
・工夫が必要な問題だが誘導が丁寧な問題
・理解力が問われる問題
・計算がやや煩雑な問題
Cレベル →入試発展レベル
・工夫が必要で自分で方針を見つけ出す問題
・様々な手法を用いる問題
・計算がとても煩雑な問題
Dレベル → 難問レベル
・高度な思考力が要求されるような問題
・方針を立てにくい問題
総合評価
2022年と同様、選択問題が4題。(2020年まで5題)。難易度は入試基本問題ばかり。時間の余裕も充分にあるため、しっかり落ち着いて、図示や論述を丁寧に行いたい。
〔1〕微分法/座標:Bレベル(20min程度で完答したい)
(1)Aレベル(5min)
接線の公式に当てはめて、接線を求める。元の3次関数と連立して解けば容易。
強いて言えば、x=1で重解を持つのが明らかだから、スピーディーに因数分解したい。
(2)Bレベル(7min)
囲まれる図形の面積ではないため注意。
座標の面積公式を使って求めよう。
(3)Bレベル(8min)
(2)で求めたS(t)を微分して、増減表を書いて終了。
〔2〕積分法:総合Bレベル(25min以内で解答したい)
(1)Bレベル(12min)
図示が意外と大変。そのうえ、計算も煩雑。絶対値の場合分けなどを丁寧に処理する必要があり、ミスが増えそう。
(2)Bレベル(6min)
図示ができていれば、問題なく求められたであろう。
(1)が解けていなくても、αなどはそのままで部分点を取りに行きたい。
(3)Aレベル(6min)
S2も求めて、素直に「大きい方から小さい方を引いて、正であることを示す」だけ。
相加相乗平均でもいいし、普通に因数分解してもいいし。
〔3〕ベクトル(平行四辺形):総合Bレベル(20min程度で完答したい)
(1)Aレベル(3min)
いつも通り重心の公式を使って、ODに変換するだけ。容易
(2)Aレベル(4min)
求値式の形をみて、(OA+OB+OC)^2を計算すれば良いことに気づくだろう。計算ミスしないように気をつけよう。
(3)Bレベル(10min)
ひとまず、よくわからないので「始点をO」に揃えよう。計算はめんどくさいが、比較的きれいに整理できる。その値をみて、OD・OPだけが変数として残るため、それの最大値を求める。「最大・最小を求めよ」は「取りうる値の範囲を求める」と同じと考えて、範囲を絞ることを考えて答案にしよう。
〔4〕微積分(体積):総合Bレベル(25min程度で解答したい)
(1)Bレベル(7min)
真面目に計算してもいいが、結構めんどくさい。
奇関数偶関数に着目して答えが出せると速いし、計算ミスもへる。こういうのに気付けるようになりたいね。
(2)Bレベル(8min)
これに関しては真面目に計算しないことは気づけるだろう。楽をしようと思えば「一旦fとgのまま計算してみようか」と思えれば、2乗の積分が出てくるので0以上が示せる。
(3)Bレベル(10min)
素直に立式して、計算をしよう。
結構な計算量があるが、(1)と(2)が模範解答のように解けていれば時間はまぁまぁあるはずなので丁寧に処理しよう。
〔5〕積分法(面積)・微分法・極限:総合Bレベル(25min以内で完答したい)
(1)Bレベル(7min)
変数区間なら微分せよ。青丸のポイントを覚えておこう。2011年の筑波でもこの計算が出題されている。
(2)Bレベル(13min)
「g’(t)=0がただ1つの解をもち、なおかつその前後で符号が負から正に切り替わる」ことを示せばよい。
(3)Aレベル(5min)
極限の公式に当てはめれば終わり。覚えてなかったらオワリ。
〔6〕複素数平面:総合Bレベル(30min程度で完答したい)
(1)Aレベル(8min)
いつもの。
もしこれが解けていなければ自分の参考書でしっかり類題演習をしよう。
(2)Bレベル(10min)
積のグラフを書けるかどうかで合否を分けただろう。
「AB=0 なら A=0かB=0」つまり「AB=0のグラフはA=0とB=0の2つのグラフ」になる。
(3)Bレベル(12min)
よくある問題。「wの式をz=に変形して、(2)の(ア)(イ)の場合分けに代入して図示する」問題。2022と方針は変わらないため、過去問演習をやっていた人は有利だっただろう。
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